冬の入浴時に高齢者の方が注意するべき点!
2018年11月 5日 14:51

毎年冬のシーズンになると入浴による事故が一年の中で11月~3月の冬に発生が多発し最も多くなります。その内、高齢者の方による事故が大半を占めております。
“ヒートショック”
急激な温度変化が身体に影響を与えることを指します。
このヒートショックと呼ばれるものが原因で年間10,000件を越える死亡ケースが発生しています。また、そのヒートショックは、冬の入浴中に一番起こりやすいのです。
そして統計上の事実で、入浴中の事故死の実に88%が65歳以上の方です。
主な死因としては、循環器疾患、心疾患・高血圧症・糖尿病・不整脈・肥満の人など。病気の発作が起きたことやのぼせて立ちくらみ等による、
転倒や溺死なども死因に挙げられます。そうなってしまう一番の原因は
“血圧”の急激な変化によるものです。
まず、入浴の前後を見ていきましょう。
◆脱衣所にて裸になる。→ 寒さで
血圧上昇
◆熱い湯船に浸かる。→ 体温上昇で
血圧降下
◆浴槽から出て髪を洗う。→ 体温低下で
血圧上昇
◆熱い湯船に浸かる。→ 体温上昇で
血圧降下
◆脱衣所にて裸になる。→ 寒さで
血圧上昇

この日常的な入浴の一連の動作だけで血圧はこんなにも変化しているのです。
では血圧の変化にはどのような危険があるのか?
血圧の変化による危険ポイント3つ!
1.心臓が湯船に浸かり込んでいると、水圧により心臓に負担がかかってしまう。
2.血圧上昇により血行促進された直後、また血圧が降下することで狭心症や心筋梗塞になる恐れが高くなる。
3.入浴中の発汗で脱水が起こり、血液中の水分が減ると血液が粘っこくなる。それにより、血液中に血の塊ができやすくなり脳梗塞を引き起こす恐れがある。
とても危険が潜んでいますね。なので、体温を急激に変化させないように、それぞれ工夫が必要です。
脱衣所、浴室を暖めておいて、湯船の温度は
40度ぐらいに。そこに長く浸かることはせず
5分ほどで上がりましょう。長時間の
入浴はエネルギーを消費しますから
発汗作用もすごいです。また、そのでた汗の分の水分補給はしっかりと、
入浴後はコップ一杯のお水を飲む癖をつけましょう。それと、
お酒は飲むなら入浴後にしてくださいね。入浴前に飲んでしまうと
血圧が下がりやすくなってしまい、また
脱水も起こしかねないので危険です。
絶対にやめましょう。
自宅で入浴をされる場合は、家族の人に一言「お風呂に入るよ」などと家族の人に声をかけることで安全に入浴が出来ると思います。
★次回は浴室内や浴槽内にリスク管理についてです。