高次脳機能障害者の社会復帰
2019年1月17日 14:33
(1)高次脳機能障害ってなに?
高次脳機能障害とはケガや病気により脳に損傷が起きてしまった状態のことで、注意・集中力の低下や言葉が上手く話せない、道具が上手く使えないなどの問題が起きます。
今回はそういった高次脳機能障害者の方が自立した生活を目指すための福祉サービスについてご紹介します。
(2)障害者手帳ってなに?
まず、福祉サービスを受けるにあたっては障害者手帳が必要となります。
高次脳機能障害によって日常生活や社会生活に制約があると診断されれば「器質性精神障害」として、精神障害者保健福祉手帳の申請対象になります。また、高次脳機能障害の原因疾患により申請対象の年齢が変わるので注意が必要です。例えば脳血管疾患が原因となる場合は40歳未満が対象となります。
(3)自立訓練(生活訓練)ってなに?
福祉サービスは現在、障害の重症度や利用の目的によって16のサービスが施行されています。その中でも今回取り上げるのは自立訓練(生活訓練)というものです。これは障害者支援施設、障害福祉サービス事業所または障害のある方の居宅において、入浴、排せつ、食事等に関する自立した日常生活を営むために必要な訓練、生活等に関する相談および助言などの支援を行うサービスです。
(4)自立訓練(生活訓練)の対象
施設や病院に長期入所または長期入院していた方などが対象です。地域生活を送る上でまず身につけなくてはならない基本的なことを中心に訓練を行い、障害のある方の地域生活への移行を支援します。
(5)サービスを受けるに当たっての負担
18歳以上の場合は利用者とその配偶者の所得、18歳未満の場合は児童を監護する保護者の属する世帯(住民基本台帳上の世帯)の所得に応じた自己負担の上限月額があります。ただし、上限月額よりもサービスに係る費用の1割の金額の方が低い場合には、その金額を支払います。その他に食費などについての実費負担があります。
(6)入院からサービスを受けるまで
(7)サービスについてはどこに相談すればいい?
市町村の相談支援事業者がサービスの相談と申込みを行っています。
中野区…すこやか福祉センターや障害者相談窓口、障害者地域自立生活支援センター「つむぎ」などがあります。
練馬区…練馬区立障害者地域生活支援センターが数か所あります。
当事者の方、ご家族の方同士が話し合い悩みを相談し合う場所も多くなってきています。
一人で抱え込まず、何かお困りの際は一度、地域の相談窓口へ行ってみてください。