【リハビリって何をしているの?】
2025年8月25日 12:44
「リハビリって聞くと、何となく「体を動かす練習」と思われる方も多いかもしれません。でも、実際にはもっと広くて深い意味があります。
●リハビリの目的
リハビリの一番の目的は、「その人らしい生活」を取り戻すことです。例えば、転倒後に歩くのが不安になった方が、再び安全に歩けるようになる。食事やトイレ動作などの日常生活が自分でできるようになる。そういった「生活の自立」や「生活の質(QOL)」を高めることを目的としています。
●施設での理学療法士(PT)の役割
理学療法士(PT)は主に、身体機能の回復を支援します。具体的には、以下のようなことを行っています。
・歩行練習:杖や歩行器を使って安全に歩く練習。
・筋力トレーニング:足腰の筋肉を鍛えて転倒を予防。
・関節の可動域訓練:関節のこわばりを防ぐためのストレッチや運動。
・バランス訓練:立ったり座ったりの安全性を高めるための練習。
また、ベッド上での体位変換や車椅子移乗など、介助が必要な方でもその方にあった方法で「できることを増やす」お手伝いをしています。
●利用者の変化の例
リハビリを通じて、多くの方に前向きな変化がみられます。
・「ベッドから起き上がれなかった方が、自分で車椅子に移れるようになった」
・「外に出るのを怖がっていた方が、散歩に自信を持てるようになった」
・「日々の小さな達成感から笑顔が増えるようになった」
こうした変化は、身体だけでなく、気持ちの面でもご本人の自身や意欲に大きく繋がっています。
●ご家族の方へ
リハビリは、単なる「運動」ではなく、「その人らしさ」を取り戻す大切な時間です。
施設では、医師、看護師、介護職、そしてリハビリスタッフがチームとなって支えています。
ご家族の声掛けや見守りは、ご本人の大きな励みになります。
「最近の様子はどうですか?」「どんなリハビリをしていますか?」など、お気軽にお尋ねください。
私たちスタッフ一同、ご家族の皆様と連携しながら、安心してお過ごしいただけるよう努めてまいります。
【参考文献・資料】
・日本理学療法士協会(2023).「理学療法士ってなに?」https://www.japanpt.or.jp/pt/
・厚生労働省(2022).「リハビリテーションのあり方について」https://www.mhlw.go.jp/