東京総合保健福祉センター 江古田の森

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高次脳機能障害について

2018年3月21日 11:11

今回は、高次脳機能障害についてお話したいと思います。   1. 高次脳機能障害とは?   高次脳機能障害とは、交通事故や脳卒中などで脳がダメージを受けて、記憶力の低下や集中力の低下など、脳の認知機能に障害が起こることです。 外見からは気付かれにくいだけでなく、ご本人も自覚しにくいことから「見えない障害」とも呼ばれることがあり、「見えない」ために誤解を受けやすく社会との摩擦を生じやすい障害と言われています。   2. 高次脳機能障害の症状例と対応例   高次脳機能障害は様々な障害を指しますが、ここでは行政的な定義に含まれる①注意障害、②記憶障害、③遂行機能障害、④社会的行動障害について症状例と対応例を紹介します。   ①注意障害:周囲からの刺激の中で必要なものに意識を向けたり、重要なものに意識を集中させたりすることが上手くできない状態です。 写真196   症状例 ・外部の音に注意が逸れてしまう ・集中力が続かない など 対応例 ・静かな環境にする ・時間を決めて取り組む など     ②記憶障害:事故や病気の前に経験したことを思い出せなくなったり、新しい経験や情報を覚えられなくなった状態です   症状例 ・昔からの友人の名前を思い出せない ・メガネをしまう場所を覚えられない など   対応例 ・正しい情報を書いて見えるようにしておく ・昔の写真や記録などを見る など   ③遂行機能障害:目標を立てて計画的に効率よく行動することが上手くできない状態です。 写真198   症状例 ・何度も遅刻してしまう ・金銭管理ができない など   対応例 ・タイムスケジュールを書く ・開始の時だけ声掛けする など   ④社会的行動障害:行動や感情を場面や状況にあわせて、適切にコントロールすることが上手くできない状態です。 写真199   症状例 ・些細なことで激怒してしまう ・こだわりが強すぎる など   対応例 ・時には適当に受け流す ・時間や回数など区切りをつける など       3. 高次脳機能障害は改善する?   脳損傷後の認知機能の低下は、損傷を受けた時点が最も症状が重く、その後は徐々に回復していきます。特に受傷・発症後1年程度までの時期が高次脳機能障害に対する認知訓練の訓練効果がもっとも高い時期です。また、認知機能そのものの改善が困難な場合でも代償手段を利用する事で「できること」の範囲を広げていく事は可能です。   高次脳機能障害のことでお困りのことなどありましたらかかりつけの医師や相談員、担当のケアマネージャーにご相談ください。また他に、お住まいの地域の地域包括支援センターにも相談することができます。  

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