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「転倒の原因はなんだろう?―感染症の怖さ―」

2015年12月19日 09:00

転倒の原因はなんだろう?―感染症の怖さ―

2007年より日本の総人口に対して65歳以上の高齢者が占める割合は21.5%となり、日本は超高齢社会になりました。一般的に高齢者になると転びやすくなるというイメージがあると思います。 転倒した方々は、「ちょっとうっかり」「足がもつれて…」と話す方が多いです。それに対して、「気をつけましょう」「筋力やバランスをもっとつけていきましょう」とアドバイスをしたり、転倒予防体操などを取り入れたりすることが多いと思います。もちろんこうした取り組みは大切な事です。しかし、根本的に問題のある方も多いようなのです。   『転倒により救急を受診する人は不器用なのではなく、潜在的な感染症をもつ可能性がある』と米サンディエゴで開催された米国感染症週間(ID Week2015)で発表されたのです。 米マサチューセッツ総合病院総合内科のFarrin Manian氏らは、『感染症に関連した転倒は通常、高齢者にみられるが、誰にでも生じうる』と警告しています。   ほかの研究では20~45%の転倒が感染症により生じていることが示唆されていますが、患者の家族や医療従事者、介護者は、転倒を疾患に関連づけて考えていないことが多いです。 感染症は血圧低下を招き、めまい感やふらつき感が生じ、転倒リスクを上昇させます。認知症を有する高齢者では、感染症により錯乱が増大する可能性もあるといいます。 今回の研究の対象者は、転倒のため救急治療を受け、のちに潜在的な感染症と診断された患者161人で、尿路感染、血流感染、呼吸器感染が最も多かったそうです。なお、患者の多くは高齢者でしたが、20%は65歳未満だったことにも注目です。 Manian氏は、「多くの患者は虚弱や倦怠感など、感染症の漠然とした早期兆候があったにもかかわらず、転倒を理由として受診した。患者が転倒前にどう感じたかを確認することが大切だ」と話しています。 感染症の兆候があるような方は年齢に関わらず、転倒に注意が必要かもしれないと、頭の片隅に入れておいた方がよいかもしれません。  

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