利用者さんと富士
2017年2月 2日 00:21
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今回は江古田の森 特別養護老人ホーム ショートステイをよくご利用して頂いているとある女性の利用者さんとした会話について話したいと思います。
特別養護老人ホーム「江古田の森」では居室の場所にもよりますが、晴れた日には窓から富士山が見られる事が多く、当時他のユニットからショートステイに異動になったばかりの私は「富士山がよく見えて綺麗ですね」等、会話のきっかけとして盛り上げる為にその日の富士山の様子をよく話題にしていました。これはある日「今日は雲が出ていて富士山が見えなくなっちゃいましたね」と私が言った時の利用者さんとの会話です。
「そりゃあ曇ってるからね。はっきりとは見えないでしょ。」 「はい、残念です。」
「あらそう?私は残念じゃないわ。」 「それはどうしてですか?」
「何でも見通しの良い時ばかりじゃないの。だから楽しいのですよ。」
その後、不慣れな事ばかりで大変だろうけど貴方は若いのだからゆっくり頑張りなさいという言葉と共に握手をして頂けたのが印象的でした。表に出さない様にしていたつもりですが、無意識に出ていた焦りや余裕のなさをしっかりと見抜かれていたようです。
この時の会話は人生の先輩から頂いた訓示として今も自分の心に残っています。