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認知症について学ぼう

2024年8月14日 11:35

1.「認知症」と「もの忘れ」の違いについて。

「認知症」とは、様々な脳の病気により、脳の神経細胞の働きが徐々に低下し、認知機能(記憶、判断力など)が低下して、社会生活に支障をきたした状態をいいます。「もの忘れ」とは、誰しもが年齢とともに脳の老化が進み、人の名前が思い出せなかったり、新しいことを覚えるのが難しくなることを指します。

「加齢によるもの忘れ」と「認知症によるもの忘れ」の違い(一例)

加齢によるもの忘れ

認知症によるもの忘れ

体験したこと

一部を忘れる
例)朝ごはんのメニュー

全てを忘れている
例)朝ごはんを食べたこと自体

もの忘れの自覚

ある

ない(初期には自覚が少ない)

日常生活への支障

ない

ある

症状の進行

極めて徐々にしか進行しない

進行する

  1. 認知症を占める4大認知症の割合と主な症状

認知症と診断される際、約9割が4大認知症と呼ばれる認知症に分類されます。それぞれの認知症はどのような特徴を持っているか、原因と主な症状を簡単に紹介します。

①アルツハイマー型認知症(67.6%)・・・場所や日付など分からなくなる

②脳血管性認知症(19.5%)・・・順序立てて物事を行えなくなる

③レビー小体型認知症(4.3%)・・・幻視、日により症状が変わる

④前頭側頭型認知症(1.0%)・・・行動面や言動面で問題が起こる

 その他(7.6%)

認知症の症状について

認知症の症状は、大きくわけて「中核症状」と「周辺症状(BPSD)」の2つがあります。「中核症状」は、脳の細胞が壊れることによって起こります。「周辺症状」は、本人の性格や周囲の環境、人間関係など様々な要因がからみ合い起こります。

①中核症状

・自分の言った言葉、行動を記憶できない。

・時間や場所が分からなくなる。

・道具がうまく使えない、状況を認識できない。

など

②周辺症状(BPSD

・妄想や幻覚、周囲をうろうろと徘徊。

・不安や焦燥感、悲壮感、抑うつ

・意欲低下、自発性低下、周囲への興味関心がなくなる。

など

 

3.認知症を防ぐためには

◎生活習慣の改善を目指して行きましょう!

認知症の半数以上を占めるアルツハイマー型認知症は、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)との関連があるとされています。厚生労働省は、生活習慣病とは「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」であると定義しています。

そのため、食生活、運動、社会活動へ参加したりと、普段からの生活管理が認知症のリスクを下げると考えられています。

①食生活を見直す

規則正しい時間に1日3食、バランスの良いメニューと糖質・塩分・脂質は摂りすぎないよう注意していきましょう。

②適度な運動をする

毎日継続して行うことが大切です。週3回以上、1回あたり30分以上を目安に行いましょう。中でもウォーキングは、身体への負担が少なく継続しやすい有酸素運動としておすすめです。

③社会活動に参加する

デイサービスで周りの人と会話する、趣味を楽しむ、地域交流やボランティアに参加するなど。人とコミュニケーションを図りながら、社会の中で役割を持つことは、認知症の予防につながる大切な取り組みです。

④最後に

認知症の早期の発見・予防が大切です。早期であるほど自分らしい生活を続けられる可能性が高くなります。少しでも気になる症状が見られたら、物忘れ外来などの専門医を受診を検討してみてください。

参考文献:

https://www.mhlw.go.jp/seisaku/19.html

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201308/1.html

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-001.html

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