気をつけたい冬の温度差~風呂場やトイレで気をつけること~
2016年11月30日 12:00
今年も寒い時期がやってまいりました。例年ですが、寒くなると血管が締まるために血圧が上昇しやすくなります。脳卒中や心臓発作なども起こりやすい季節です。これからの季節は、特に温度差により起きやすいと言われています。
●脱衣所と浴室の温度差をなくす工夫をしましょう!
脱衣所と浴室、居室とトイレの温度差などが注意する場所です。特に古い日本家屋の場合には保温の難しい場所が多いため、室温管理が出来ないために脳卒中や心臓発作が起こりやすいのです。
脱衣所やトイレ内に暖房器具を上手に活用したり、浴槽の蓋を開けておいて湯気で温めておくなどの工夫も必要です。出来るだけ室温に差の出ないような工夫をしましょう。
●お湯の温度は高めは禁物、肩までつからないようにしましょう!
浴槽に入る習慣の無い欧米などでは、入浴中の死亡数が日本と比較してかなり少ないと言われております。
浴槽につかることで、血管の中では虚血(局所の貧血)の状態が起こります。浴槽から立ち上がる時に立ちくらみが起こりやすいのはその影響で、心臓からの血液量が一時的に減るからなのです。入浴中に溺死される方の場合にも一時的な意識障害を起こしたり、脱力発作が起きたりして溺れてしまうことが多いようです。
本来お湯の温度は40℃程度が良いのですが、日本人は42~3℃の高温を好む方が多い為、さらに注意が必要です。肩までお湯につからない半身浴などの方法も突然死の予防には大切なポイントです。
●お風呂の事故は冬場に集中。水分補給もしっかりと!
家庭内の溺水事故において、その多くが12月~2月までの冬季に集中しています。
入浴の前後に水分補給をすることも忘れないようにしましょう。入浴によって脱水症状にもなりやすくなり、虚血状態と同時に脱水状態が生じると、ますます脳梗塞や心筋梗塞などが起こりやすくなります。
出来ればスポーツドリンクなどが良いのですが、寒い時期には身体を冷やさないように、温めたスポーツドリンクや葛湯なども良いでしょう。


