転倒予防について
2019年11月27日 13:00
お役立ち情報「転倒予防について」

今回は、中野区の介護予防事業の一環として老健で現在開催している、「元気アップセミナー」の転倒予防の講座の中から、日常生活の中で簡単に取り入れることのできる脳トレをご紹介したいと思います。
『後ろから声をかけられて、振り向こうとしてバランスを崩す』『エスカレーターに乗ろうとした際に、タイミングが上手くつかめない』というような経験はないでしょうか。人の動きは加齢に伴い、徐々に身に付けた能力を失っていきます。その中でもまず、2つ以上の動きを組み合わせたような「運動の組み合わせ」が出来なくなっていきます。
2つ以上の動きが同時にできないと、瞬時の判断や行動が難しくなります。このような身体の衰えが危険察知の遅れを招いて転倒のリスクに繋がるのです。
転倒や認知症を防ぐために、『元気アップセミナー』でご紹介したのが「マルチタスク」です。言葉の意味合いとしては、「複数の動作」という意味ですが、複数のことを同時に行うことで、意識を分散させ転倒の予防に繋がります。運動と思考を同時に行うことで、認知機能の維持や改善に効果的だと言われています。
身体を動かすことと、考えること、声をだすことを同時に行うことが「マルチタスク」のポイントです。日々の生活の中に取り入れる工夫として、道具を使わずにできずに簡単にできるものを試してみるのが継続のコツです。

例えば、「歌を歌いながら左右の手の指を順に折る」「歩きながら100から7を引く計算を声に出しながら行う」といったような「マルチタスク」は有名でよく知られています。他にも本やインターネットで様々な「マルチタスク」のレクリエーションが紹介されています。
失敗しても楽しい、自分のレベルに合わせて無限に動作や脳トレを組み合わせることができる「マルチタスク」はオススメです。是非、お試しください。