脂質について
2020年8月19日 11:49
糖質・たんぱく質と並び3大栄養素の一つである「脂質」。
1gあたり4kcalである糖質・たんぱく質に対し、脂質は1gあたり9kcalと効率の良いエネルギー源であり、細胞膜の主要な構成
成分です。しかし、近年は食の欧米化により日本人の脂質摂取量が増え、生活習慣病等健康リスクを高めることが示されています。
今回はそんな脂質の種類についてご紹介します。
①飽和脂肪酸:常温で固体のもの。
過剰摂取 ⇒ 中性脂肪、血液中のLDL(悪玉)コレステロール量増加。
重要なエネルギー源ですが、現代は過剰摂取に注意が必要。
*多く含む食品...肉製品・乳製品・パーム油・ココナッツ油
②不飽和脂肪酸:常温で液体のもの。
Ⅰ.一価不飽和脂肪酸
血液中のLDL(悪玉)コレステロール低下作用があり、動脈硬化予防も。
過剰摂取 ⇒ 肥満の原因 *多く含む食品...菜種油、ナッツ類、オリーブ油 → 詳しくは下段参照、
Ⅱ.多価不飽和脂肪酸
【オリーブ油】
酸化されにくいオレイン酸が主成分。
抗酸化成分のポリフェノール類も含み、中でもオレウロペインは
抗酸化力が大変高く、動脈硬化等の血管系疾患を予防するという研究結果も報告されています。焼き野菜にかけてみたり、他の調味料と合わせてドレッシングを作るなどしてみてはいかがでしょうか。
【アマニ油】
体内で合成できない必須脂肪酸のひとつであるα-リノレン酸を多く含み、
動脈硬化や血栓を防ぐ働きがあります。
近年テレビ等でも話題。それは食の欧米化により日本の魚摂取量が低下し、心疾患等の病気リスクにつながっているからです。
注意点として酸化や熱に弱いため、熱を加える調理には適しません。
豆腐や納豆、スープにひとかけして摂取しましょう。
冒頭でも記載した通り脂質は1gあたり9kcal です。
多すぎや少なすぎることなく、それぞれの「質」を考慮して適量摂取するように心掛けましょう。
東京総合保健福祉センター江古田の森