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肩甲骨(はがし)のはなし

2021年5月27日 09:30

 皆さんは最近パソコンや携帯電話、テレビなどを見る時間が増えていませんか?中には今日1日を通して、肩より上に腕を挙げていない、なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。
昨今携帯電話をはじめ、家電製品等もどんどん便利になり、全く姿勢を変えずに遠隔操作で済んでしまうことも増えてきました。しかしながら、人間も動物ですから、文字通り「動かない」ということほど不自然な事はありません。使わなければ今ある能力は失われていくのです。
今回は、その中で肩甲骨を動かさないとどんな影響があるかという事について、ほんのさわりだけお話しさせて頂き、少しでも考えるきっかけになればと思います。

 まず、肩甲骨についてですが、背中に、背骨を挟んで左右に1つずつあるのは御存じだと思います。また、肩甲骨の先には肩関節があり、この関節を挟んだ向こう側が腕や手になります。つまり、腕は肩甲骨についている、という事になります。

さて、肩甲骨と腕が繋がっている事は分かりました。では肩甲骨はどうやってあの場所に居るのでしょうか。
実は肩甲骨自体は、ほとんどどこにもくっ付いていません。(唯一、前側で鎖骨と繋がってはいますが、肩甲骨を固定するということには大きく関係していない為、今回は省きます。)肩甲骨は、背骨や肋骨に筋肉や靱帯によって引っ張られ、あるいは縛られて居場所を維持しています。
これは他の骨が「関節」という構造を経由して連結しているのと比べ、とても珍しい構造です。そしてこの筋肉や靱帯といった繊維によって繋がっているという事が、肩甲骨が注目される理由でもあります。

 次に、肩甲骨がどんな動き方をするかをお話しします。簡単に言うと、頭を撫でる時の手の平の動き、です。肋骨に沿って縦、横、回転はもちろん、浮き上がる(肋骨から離れる)、沈み込む、という事もできます。この肩甲骨の動きによって腕の動きの範囲も決まってきます。

 最後に、昨今話題になることも多い肩甲骨はがしについてです。
これまでの説明通り、肩甲骨は筋肉等の軟らかい組織で繋がれているため、これほどの自由度があります。上に動かすには首と頭蓋骨に繋がる筋肉を、同様に動かす時は腰椎と、内側に動かすには胸椎と、外側に動かすには肋骨と繋がる筋肉を動かし、肩や腕の運動の起点となって動いています。
これほど広範囲の筋肉や靱帯と繋がっている部位を、さて1日動かさなければどうなるでしょう。筋肉は血液を流す役割も担っていますので、その筋肉が動かないとどんどん血流が悪くなっていきます。結果、栄養が行かなくなり組織の順軟性が損なわれ「コリ」という形で現れます。栄養が足りなくなるのは血液によって酸素を運んでもらっている脳も一緒です。また、血液は熱を移動させる手段でもありますので、血流が悪くなることで冷えやダルさを感じる様にもなるでしょう。
肩甲骨はがしと呼ばれるものは、これら肩甲骨に付いている筋肉や靱帯をほぐす事で血流を良くし、もとの柔軟な組織を取り戻そうという技術なのです。そして、これは身体が本来持っている機能ですので、気にして毎日地道に取り組めば自力でもある程度改善できますので、ぜひ試してみて下さい。
具体的なやり方は、色々書物やYoutubeなどの動画にも出ていますので、そちらをご参照ください。

今回この読みにくい文章を最後まで根気よく読んで頂きありがとうございます。皆様の健康に少しでも役立てばと思います。これからも皆様のご健康を応援しております。

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