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手足を守る爪切り

2021年9月15日 10:59

こんにちは、わたくしは特別養護老人ホームの職員です。

 皆様は、爪のけがや病気になった時に、何科のお医者さんにかかれば良いかご存知でしょうか。実はわたくしは最近自分が爪をけがするまで知りませんでした...。正解は、皮膚科です。つまり、爪は皮膚の仲間、という事ですね。なので、指先の乾燥・血行不良など皮膚の様子に合わせて爪の状態も良くなったり悪くなったりします。

 さて、そんな爪の役割は、大きく言うと①指先を守る事②力を受け止める事、です。そして高齢者になると、特にこの「力を受け止める機能」が、爪が弱る事によって発揮されにくくなります。手であれば握力の低下も伴って指先での作業がしづらくなる、足であれば体重を指先で支えられず後方重心になり、何かの拍子に後ろに倒れやすくなる、といった影響が出ます。

 そんな風に大事な爪なのですが、爪の病気やけがの発端として、爪切りで歪な形になり引っ掛かりやすくなったり、深爪から感染症にかかってしまったりという事がとても多いのです。つまり爪切りを正しく行えることは、けがや感染の予防になるだけでなく、その先の手・足全体の機能維持の一端をになうという事になります。

 では爪の大事さを説明させて頂いたところで、今度は爪切りのポイントについて説明させて頂きます。

①爪は3層構造になっており、それぞれの間を脂肪分が繋いでいます。爪切りで切った際に断面が荒いままだとそこから油分が逃げてしまい、はがれやすくなったり割れやすくなります。なので、爪切り後はヤスリをかけ、断面を整えた後、保湿して下さい。この時、爪に栄養を送っているのが皮膚なので、指から爪までをしっかり保湿してください。

②爪の形は、手のひら側から見た時に白い部分がわずかに見える程度(a) が丁度良いと言われています。良くない例としては深爪(b)、角を切りすぎている(バイアス切り,c)が挙げられます。悪い例は、形だけでなく、やはり良くない影響があるので、図と一緒に説明します。

図a 良い形

1.png

図b 深爪

2.png

爪と指のつなぎ目(爪床)が損傷し、感染症の原因となります。

図cバイアス切り

3.png

両端を深く切ってしまうと強度が落ち、巻爪の原因にもなります。

爪のケアは、お風呂後に行なうのが一番負担が少ないです。道具は爪切り一本でも可能ですので、是非お試しいただき、健康な爪、健康な手足を維持していきましょう。

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