東京総合保健福祉センター 江古田の森

menu

お知らせ

お役立ち情報

介護の三原則

2022年3月16日 08:33

 私事ですが、先日従妹の叔母より、身内が要介護になったから介護の事やサービスを教えて欲しいと相談がありました。私は介護施設で働いている身ではありますが、必ずしも適確なアドバイスができるわけではありません。
こういった場合、まずは身近な地域包括ケアセンターや役所等で相談して頂く事をおすすめします。

要介護認定されることで、公的サービスの選択肢が一気に増加し、高齢者向けの入所施設のサービス等を利用する幅が格段に広がってまいります。
公的な施設としては、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院が存在し、民間運営の施設では、認知症高齢者グループホーム、有料老人ホームが挙がります。これら介護の現場では介護職員をはじめとして、リハビリ職員、看護職員、ケアマネージャー等多くの職種が在籍し、様々な視点と役割を果たすことで、日々利用者様を支えております。

 そこで今回は、職員はどのような考えを持って仕事に取り組んでいるのかについてお話させて頂きます。介護をするにあたって、介護の基本理念なるものがあります。これを「介護の三原則」と呼んでおります。1982年にデンマークで掲げられており、日本だけではなく世界各国で取り入れられている考え方です。

以下がその内容です。

1、生活の継続性...住み慣れた環境で、できるだけ変わらない暮らしを自宅のみならず、介護施設でも同様に継続して頂けるように配慮するためのサポートをする。

例えば、ご自宅で毎日続けていた習慣があった方が、施設に入所された後、習慣をなくしてしまうと、「自分らしくない生活を送っている」と感じてしまうかもしれません。生活習慣や環境を変えれば介護を受ける側の精神的な負担は大きくなってしまいます。他人に自分の習慣を勝手に変えられないよう、生活を継続して頂くことが大切です。

2、自己決定の原則...高齢者自身が生き方・暮らし方を自分で決定して、周囲はその選択を尊重する。

介護をする側の都合ではなく、介護を受ける側に意思決定があるという事が重要であります。ですが、これは難しい問題でもあって、自己決定ができる方ばかりではありません。介護者としてその人がどんな生活を送りたいか、意志を引き出すことも大事です。

3、残存能力の活用...本人ができる事は、できるだけご自身で行って頂く。

個人個人で「できること」「できないこと」が存在します。「できないこと」に関してサポートするのは当然ですが、「できること」に関しては、最低限のお手伝いに留めて自身の能力を活用して頂くことが大事なのです。なんでもかんでも介助してしまうのではなく、支援のために見守ることも大事な考え方です。

 これら三原則は、高齢者一人ひとりを尊重して、最後まで自分らしく生活していくことを目的としています。介護とは、あくまでも支援、お手伝いをするという事を念頭に、われわれ介護職員は働いていきたいと思っております。毎日介護の現場で働いていると利用者様の為に、と考えつつもついつい介護者本位の考え方や動き方となってしまい、利用者様のことを置いてきぼりにしてしまいがちです。そうならないためにも、初心に帰って介護の三原則を振り返って介護にあたっております。

施設ではこのような取り組みをしてますがご自宅に帰宅された際には、こういった取り組みを参考にしてみてはいかがでしょうか。

ojiisan_bed.png

見学お待ちしています

「施設見学お申し込み」フォームからご予約をお願いいたします。
お急ぎの方は、お電話でお気軽にご相談ください。

施設見学毎月実施中
施設見学お申し込み