摂食・嚥下障害
2023年5月17日 09:41
私たち人間は体内に食べ物を取り入れ、栄養を吸収して生きています。その食べ物を取り入れる機能を「摂食・嚥下機能」と言います。この機能は加齢や疾患、薬の影響、義歯の不具合などにより低下するため、高齢者の多くは多少に関わらずこの機能が低下していると考えられます。
摂食・嚥下障害を疑うポイント
①むせこみ...食べ物や水分でむせる。
②痰の量と性状...誤嚥があると、痰の量が増加する。痰の中に食物が混ざっていないか、痰の性状をよく観察することが必要。
③声の変化...食事中、食後にガラガラ声、痰がからんだような声になる。
④食事内容の変化...パサパサしたものを避けたり、軟らかいものばかり食べるようになったり、汁物をとらなくなることがある。
⑤食欲低下...むせるため食欲が低下することがある。
⑥食物残留感...食後何となくのどの辺りに違和感が残る。
⑦体重の変化...原因不明の体重減少時に嚥下障害が隠れていることがある。
このような症状が見られる場合は摂食・嚥下障害の疑いがあります。
調理方法の工夫
①やわらかく仕上げる...隠し包丁を入れる、たたく(肉類)
②しっとり・なめらかに仕上げる...水分の蒸発を防ぐ、必要以上に加熱しない。
③水分を補う...煮物・蒸し物・揚げ物にする。タレ・ソースをかける。
④油分を補う...マヨネーズや練りゴマなど油分の多い食材と混ぜる。
摂食・嚥下機能が低下したら、食材の選択や調理方法の工夫により食べ物の状態を調整して対応しましょう。