「高次脳機能障害について」
2024年12月27日 15:10
高次脳機能障害とは
脳血管障害を中心に起こり失語、失行、失認、記憶障害、注意障害をきたしている状態をいいます。そして、高次機能障害は周囲に理解されにくく「みえない障害」とよばれています。
〇失語:読む・書く・話す・聞くなどの言語機能が失われた状態です。
対応:ジェスチャーや絵など非言語的コミュニケーションを利用しましょう。
短い文や単語でゆっくり話しましょう。
リハビリ:最初の文字などヒントを与えて話します。
〇失行:実行しようとする意志もあるにもかかわらず正しい動作を行えないことをいいます。
〇失認:感覚自体の異常がなく、注意や知能といった一般的な精神機能が保たれているにもかかわらず対象を認知できないことをいいます。
〇記憶障害:記憶の三段階である「記銘」「保持」「想起」のいずれかが障害され、新しいことが覚えられなくなったり、思い出すことができなくなったりした状態です。
リハビリ:メモやカレンダーに記入する習慣をつけてもらいます。
覚えるべきことを復唱したり、すでに知っていることと関連付けて覚えたりしてもらいます。
〇注意障害:注意を適切に向けられない状態です。
対応:刺激をなくし、集中しやすい環境を整えましょう。
情報は整理して簡潔に伝えましょう。
リハビリ:利用者が興味を示す課題をじっくりと時間を与えて行ってもらいます。
〇遂行機能障害:物事を段取りよく進められなくなった状態です。
対応:計画は具体的に書き出し、1つずつ確実に行いましょう。
リハビリ:目標に対し、計画を立て実行してもらいます。
〇社会的行動障害:感情を適切にコントロールすることができなくなり、不適切な行動をとる状態です。
対応:問題の起きるパターンを分析して、周囲の人にも予防してもらうなど協力を求めましょう。
リハビリ:感情的になりやすい場合は行動の前に一度確認する癖をつけてもらいます。
発動性の低下がみられる場合は、するべきリスト作ってもらいます。
終わりに
江古田の森でも、高次脳機能障害に対して理解し、ご本人・ご家族様の支援をしております。いつでもご相談ください。
〈参考文献〉病気が見えるvol.7 脳・神経