甘さの科学とトリビア
2026年2月16日 08:55
甘いものを食べるとふっと心がほどける瞬間があります。
しかし「甘さ」について、私たちは意外と知らないことが多いものです。
実は砂糖より甘い天然食品が存在し、人工甘味料には"砂糖の数千倍"の甘さを持つものもあります。
さらに温度や音楽によって甘さの感じ方が変わるなど、甘味の世界は驚きに満ちています。
■ 甘さとは何か?
甘さは舌の味蕾が糖や甘味物質に反応したときに生じる味覚です。
人間にとって甘味は「エネルギー源のシグナル」として進化したと考えられています。
●甘さの感じ方は人によって違う
・子どもは大人より甘味に敏感
・疲労時は甘さを強く感じやすい
・文化や食習慣でも好みが変わる
甘さは単純な味ではなく、心理・生理・文化が複雑に絡み合った感覚なのです。
■ 甘さの単位「甘味度」とは?砂糖=1で比較する指標
甘さを客観的に比較するために使われるのが**甘味度(甘味係数)**です。
基準は「ショ糖(砂糖)=1」。
甘味度の比較表(代表的な甘味料)
|
甘味物質 |
甘味度(砂糖=1) |
特徴 |
|
砂糖(ショ糖) |
1 |
基準 |
|
ブドウ糖 |
0.7 |
砂糖より弱い |
|
果糖 |
1.2〜1.8 |
冷たいほど甘い |
|
はちみつ |
1.2〜1.5 |
天然甘味料 |
|
メープルシロップ |
0.8~1 |
意外と控えめ |
|
ステビア |
200〜300 |
天然で超甘い |
|
アスパルテーム |
180〜200 |
ダイエット飲料で使用 |
|
スクラロース |
600 |
加熱に強い |
|
サッカリン |
300〜500 |
歴史ある人工甘味料 |
甘味度が高い=美味しいとは限らない
後味や香り、甘味の立ち上がり方も重要です。
■ 世界で最も甘い物質ランキング【驚異の数万倍】
食品として使われる甘味料とは別に、研究段階の物質も含めると「砂糖の数万倍」の甘さを持つものが存在します。
●世界最強クラスの甘味物質
|
物質名 |
甘味度 |
特徴 |
|
Lugduname |
約20万倍 |
史上最強クラス(実験用・食品利用なし) |
|
ネオテーム |
約7,000〜13,000倍 |
アスパルテームの改良版 |
|
サッカリン |
300〜500倍 |
古くから利用 |
|
ステビア |
200〜300倍 |
天然由来 |
人工甘味料の世界は、まさに"甘さの宇宙"と言えるほど奥深い領域です。
■ 一番甘い食べ物は?実際に食べられる食品ランキング
「甘味度が高い物質」ではなく、実際に食べられる食品で最も甘いものを見てみましょう。
●1位候補:デーツ(ナツメヤシ)
・糖度70%超
・中東では「天然のキャンディ」
・砂糖代わりにも使われるほど濃厚な甘さ
●2位候補:干し柿
・糖度60%前後
・水分が抜けて甘さが凝縮
●3位候補:はちみつ
・糖度80%
・果糖が多く、砂糖より甘く感じる
●番外:練乳
・糖度40〜50%
・体感的には"最強クラス"の甘さ
■ 甘さの感じ方が変わる不思議な現象
甘さは物質の甘味度だけで決まるわけではありません。
環境や条件によって大きく変化します。
●温度で甘さが変わる
・果糖 → 冷たいほど甘い
・砂糖 → 温かいほど甘い
アイスクリームに果糖が使われる理由はここにあります。
●音楽で甘さが変わる
高い音の音楽を聴くと甘味を強く感じるという結果も報告されています。
●ミラクルフルーツの不思議
酸味を甘く感じさせる果物。レモンがレモネードの味に変わるほどのインパクトがあります。
■ 甘さは科学・文化・心理が交差する奥深い世界
甘さは単なる味覚ではなく、人間の進化、文化、科学が複雑に絡み合った奥深いテーマです。
甘味度や甘さの仕組みを知ることで普段のスイーツや果物がより面白く感じられるかも。
次に甘いものを食べるとき「これはどれくらい甘いんだろう」と考えてみるといつもの味が少し特別に感じられるかもしれませんね。
