リハビリコラム『腰痛を防ぐには その①』
2016年5月18日 14:15
腰痛は日本人の国民病?
腰痛は日本人の国民病といわれるほど多くの人に発症しています。日本人は腰回りの筋肉が白人や黒人よりも細くて弱く、男女の比較でも、筋力が弱い女性のほうが腰痛になりやすいと言えます。腰痛の原因は腰の骨や筋肉の傷害によるものから、ストレスや他の病気によるものまで様々ですが、全て合わせると、なんと日本人の成人の90%が一生に一度は腰痛を経験しているのだそうです。
からだの中で最も負担が大きいところはどこ?
人間の体は頭が重く、体重で上半身の占める割合はとても大きいです。腰はその上半身の重みを支えるのに最も重要で、様々な動作をするときに一番負担がかかります。特に腰椎(ようつい)の一番下の骨盤との境界部分には、全体重の約60%がかかり、腰を前に曲げると、その4倍の負荷がかかります。そのため日常生活で負担のかかることが多く、腰痛になりやすいのです。
腰に負担がかかる姿勢はどんな姿勢?
姿勢によって腰にかかる負担(圧力)はどれくらい違うと思いますか?下の示す写真は、①から⑥へと順番に腰への負担が大きくなっていきます。立っているより座っている方が、まっすぐな姿勢よりも前かがみの方が腰への負担が大きいのです。さらに物を持つと負担は増します。
① ② ③
④ ⑤ ⑥

背筋を『ピン』とまっすぐ伸ばしましょう
背骨のカーブは衝撃吸収材の役割を持っています。背骨は前後にゆるいカーブを描いていて、
立ったり座ったりしているときにからだの重さを支えたり、前後左右に上半身を曲げたり伸ば
したり、ひねったりすることができます。背骨は歩いているときに起こるからだの上下運動の衝撃
を吸収し、脳へのダメージを防ぐ役割も持っています。
背筋が『ピン』と伸びている人は、背骨が上半身の重みや外部からの衝撃をしっかり吸収・分散
できるため、立っている時や座っている時の腰への負担が最小限に抑えられます。逆に「前かがみ」、
「中腰」、「腰を後ろに反らせる」といった背中が曲がった姿勢をとると、背骨への負担を分散され
ないため腰への負担が大きくなります。普段の生活においては、こうした腰に良くない姿勢を頻繁
にとったり、長時間続けたりしないよう気をつけましょう。
※次回のリハビリコラムは『腰痛を防ぐには その②~腰について詳しく知ってみよう~』を紹介したいと思います!!
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