リハビリコラム「認知症についてその③ 具体的な予防方法」
2016年12月 7日 12:00
前回で認知症の予防方法が大きく分けて①認知症になりにくい生活習慣を心がける、②認知症で低下する能力を簡単なトレーニングで鍛えるの、2つであることをお伝えしました。
今回は具体的な予防方法についてお伝えします。
①認知症になりにくい生活習慣
1 野菜や果物を食べる
ビタミンC、E、βカロチンが脳に良い栄養素です。
2 青魚を食べる。
青魚に多く含まれているDHAがコレステロール濃度を下げてくれます。
3 運動をする。
30分以上の有酸素運動で筋肉を刺激することが、海馬という記憶に関わる脳の部分に良い影響を与えるホルモンを分泌させます。
4 煙草を吸わない。
たばこを吸う高齢者は認知症になる危険性が2倍にという結果が発表されました。しかし、年齢にかかわらずたばこをやめれば良い結果が期待できるようです。(九州大学研究チーム発表)
②認知症で低下する能力を簡単なトレーニングで鍛える
認知症で特に低下しやすい能力は、記憶(覚えていられない)、判断力(考えるスピードが遅くなったり、ながら作業ができなくなる)、計画力(効率良い段取りを考えられない)です。これらの能力を意識して鍛えることが予防に繋がります。ただし、ストレスは逆効果。ポイントは楽しむことです!
楽しみながら脳を鍛えられるトレーニングで真っ先に挙げられるのは、みんなで出来るゲームやレクリエーションです。
1 記憶をトレーニングできるゲーム
クイズ、トランプ(神経衰弱など)、
2 判断力をトレーニングできるゲーム、レク
囲碁、将棋、料理(同時進行で何品か作る)
3 計画力をトレーニングできるゲーム、レク
料理、麻雀、トランプ(7ならべなど)、買い物
最後に、認知症予防財団による「予防の10カ条」を紹介します。
予防の10カ条
1.塩分と動物性脂肪を控えたバランスのよい食事を
2.適度に運動を行い足腰を丈夫に
3.深酒とタバコはやめて規則正しい生活を
4.生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防・早期発見・治療を
5.転倒に気をつけよう 頭の打撲は認知症招く
6.興味と好奇心をもつように
7.考えをまとめて表現する習慣を
8.こまやかな気配りをしたよい付き合いを
9.いつも若々しくおしゃれ心を忘れずに
10.くよくよしないで明るい気分で生活を
次回は「認知症についてその④ 脳トレをやってみよう!」を掲載予定です。



