【高齢者が悩まれやすい肩の痛みの原因とは?】
2018年4月25日 16:40
高齢になるにつれて身体を動かしにくくなったり病気になりやすくなったりと様々な変化が出てきます。
今回は、高齢者に起こりやすい肩の痛みの原因についてご紹介します。
①けがによる痛み
高齢になる転ぶ危険性が高くなります。実際に、転んでから肩が痛くなった、という方も少なくありません。転倒等外的要因による肩の痛みには以下の状態が考えられます。
・上腕骨近位部骨折
肩関節はボール状の丸い骨頭が肩甲骨のくぼみにはまり込む事で繋がっています。
上腕骨近位部骨折は骨がボール状になる根元の部分で折れてしまう怪我で、転んだ時に手を付いたことにより、起こることが多いといわれています。
・腱板損傷
腱板損傷とは、上腕骨を固定している腱が切れてしまうという怪我です。
服の繊維などと同じで、筋肉を長年使い続けている事で摩耗してしまい切れてしまう事があります。
一般的な自覚症状としては動かす際の痛みや、力が入らないというものです。これらの症状は「歳をとったからだ」と捉えてしまいがちなため注意が必要です。
②慢性的な肩の痛み
怪我をしていなくても徐々に肩が痛くなることがあります。それらは「慢性疼痛」と言われ、以下の状態が考えられます。
・変形性関節症
関節が変形してしまうことで、関節部の痛みが生じる病気です。これは、肩以外にも肘や膝にも表れます。
・関節リウマチ
関節にある膜に炎症が起こり、関節を変形させてしまう病気です。
肩の痛みや炎症といった症状は他の病気でも現れる為、関節リウマチと特定する事は難しいといわれています。また、完全な治療法が無いのもこの病気の特徴です。
「重く感じて動かしにくい」「動かすと痛みが生じる」という症状は高齢者になると感じやすくなるものです。しかし「歳のせい」にして放っておくと症状は悪化してしまうかもしれません。
次回は、肩の運動をご紹介する予定です。ストレッチや体操を行い、痛みを感じずに生活を送れるようにしていきましょう。


