高齢者の肌が乾燥する原因:肌の「バリア」の衰えと水分不足
2026年9月24日 09:17
高齢者の肌が乾燥する大きな原因は、肌の「バリア機能」の低下と体内の水分不足にあります。
皮膚の一番表面にある角質層は、本来なら水分を閉じ込め、外からの刺激を防ぐ「バリア」の役割を果たしています。
しかし加齢に伴い、肌の潤いを保つための「皮脂」、肌の細胞同士をつなぐ「セラミド」、水分を抱え込む「天然保湿因子(NMF)」という3つの重要成分が激減します。
これにより、肌から水分がどんどん逃げてしまい、外からの刺激(服の擦れやホコリなど)にも敏感になってかゆみが起きやすくなります。
さらに、高齢になると「のどの渇き」を感じる脳の機能が鈍くなるため、体全体が慢性的な水分不足(隠れ脱水)になりがちです。
体が脱水状態になると、皮膚にまわる水分も後回しになってしまうため、肌の乾燥がさらに悪化します。
日常でできる3つの対応策:徹底した「優しさ」と「ルーティン」
日々の介護や生活のなかで、以下の3つのケアを習慣にすることが重要です。
体を洗う時は「手」で優しく
ナイロンタオルでゴシゴシ擦ると、弱くなった肌のバリアを完全に破壊してしまいます。
石鹸をしっかりと泡立て、優しくなでるように洗ってください。
お湯は「ぬるめ(38℃以下)」に
熱いお湯は、肌に残っている貴重な皮脂を一気に溶かし出してしまいます。
お風呂やシャワーの温度は38℃以下のぬるま湯に設定し、長湯は避けましょう。
お風呂上がりは「15分以内」に保湿
入浴後は肌の水分が急激に蒸発します。「お風呂から上がったらすぐに塗る」をルーティンにし、ヘパリン類似物質やワセリンなどの保湿剤を、擦らずに肌の上に伸ばすようにたっぷり塗ってください。
また、のどが渇いていなくても、1時間にコップ半分ずつの「時間を決めた水分補給」も効果的です。
皮膚科を受診する目安
単にカサカサしているだけでなく、「かゆくて夜眠れない」「粉をふいたように白い」「赤みやブツブツが出ている」という場合は、単なる乾燥肌ではなく「皮脂欠乏性湿疹」という病気に進行しているサインです。
市販の保湿剤だけでは治らないため、無理をせず早めに皮膚科を受診し、お薬を処方してもらいましょう。
